「えっと、」



謎のキャラクター登場にパニックになる。



着ぐるみカフェの人?



「莉子、」



でもその声はしゅんくんにそっくりで、頭が真っ白になる。




…待って。もしかして、



「しゅ、しゅんくん?」





少しの沈黙。




あるわけないそんなこと。



言ってしまったことを後悔する。






「…そうだ。」




嘘だ。



少しこもった声だけど、紛れもなくしゅんくんの声だった。



何百回も聞いた、低く妖艶な声。




聴き間違えるわけがない。





「ど、どうして、え、何で、着ぐるみ」



ハテナだらけの再会。



途端に震え出す身体。




着ぐるみを着ていても、纏っているオーラは健在だった。




「顔バレ防止だ、」


たしかに、こんな高校にいるなんてバレたら学校中大パニックになる。




でも、もう会わないって言ったのに。