キラキラ【完】



「何かあってからじゃ遅いんだよ。」



遠藤さんの言う通りだ。



今までは、その意見に異論は全くなかった。



でもあまりにも最近の瞬は見るに耐えなかった。


人って本気で恋をするとああなるんだなって、ちょっと怖くなった。



「でも瞬はこの5年間、剣道も空手も何もかも捨ててシリウスのために身を捧げて来ました。



あんなに真面目で完璧主義のあいつが、あんなにポンコツになるくらい、あいつにはりこぽんが大切なんですよ。


現にこうやって、瞬には異変が起きてるわけで。今後、シリウスにも良い影響にはならないと思います。」



今まで死ぬほど頑張ってきた瞬の努力が、崩れていっているような気がした。



このままだと遅かれ早かれシリウスは落ちていく。