いよいよ文化祭当日。


文化祭日和の雲ひとつない快晴で、とても暖かい気候。


それも相まってかすごいお客さんの数で、ずっと混雑している。




「お帰りなさいませ、ご主人様」



膝上ミニスカートで、ふりふりのメイド服を着て、接客する。


…すごく恥ずかしいけど、朝からずっとしてたら慣れてきた。


はあ、忙しすぎてずっと動きっぱなしで、お昼ご飯さえたべてれないからお腹すいたなあ。



 
「お帰りなさいませ、お嬢様」



男性が入ってきたら私たちが接客して、女性が入ってきたら男子が接客するようになっている。


執事姿の星護はすごい人気で、さっきもわざわざ他校から見にきてる人がいたくらい。



「おい、あの子可愛いくね?」




「ねえねえ、連絡先教えてよ!」




肩をとんとんと叩かれて、振り向くと少しチャラそうなお兄さん二人組。




「え?!私ですか?」



自分がそんなふうに声をかけられるなんて思ってなかったし、知らない人だし、予想外でびっくりしてしまう。