「莉子、帰ろうぜ」



教室で作業してた私に、廊下で作業してた星護がそう言う。



「う、うん。待ってね。」



最近は星護の部活も休みでほとんど毎日一緒に帰っている。


星護なりのアピール?らしい。




「えー、旦那が迎えにきてくれてるじゃん」



「やばー、ラブラブじゃん!」



ひゅーひゅーと冷やかして来るクラスメイトの反応に困る。


「そういうのじゃないよっ。じゃあね、また明日!」



そういい足早に教室を出て、星護の隣へ並ぶ。



「衣装係大変か?」


「あー、いや、内装係のほうが大変なんじゃない?」



まあ店員をする15人分の衣装を一から作らないといけないから、大変は大変だけどね。


ちなみに星護は内装係。




「まあ俺はサボってるけど」



悪気なそうにいう星護。



「ダメじゃん!ちゃんとやりなよ」



みんな一ヶ月以上前から準備してるんだから。