ただ色々重なって、最近は頻繁に会っていただけで。



「今、シリウスはとても大切な時期で、もし熱愛なんて出れば、今までの努力が無駄になるんです。清恵だけではなく、他のメンバーにも、周りのスタッフにも影響を及ぼします。」



「は、い」




何を言われるのか、大体分かった気がする。



ドクンと心臓が嫌な音を立てる。




息を飲んで、遠藤さんの言葉を待つ。




「今後一切シリウスと関わらないで頂きたいんです。こちら、少しですが。」



すとん、と心の中で何かが落ちる音がした。


遠藤さんのスーツのうちのポケットから出てきたのは、お金の入っている封筒だった。



側からみたら、ただの怪しい取引。




「え、こんなの貰えません。」



そういって、渡された封筒を突き返す。