「誰から電話?」


はすみんがガトーショコラを食べながら聞いてくる。



「…シリウスのマネージャーさんからで、また雑誌に出て欲しいって。」



少し言うのを迷ったけど、隠す必要もない。





「え、あんた凄いじゃん。本当にこのままモデルになっちゃうんじゃない?」



「そんなわけないじゃん、次も顔は出ないって言ってたし。」




今回もきっと後ろ姿だけだし、私の顔がいいとかスタイルがいいからオファーが来たんじゃない。




しゅんくんのあの表情は私にしか出せない、ってどういうことだろう。





「でも清恵瞬とこんなくっついた写真撮るんでしょ?」


珍しくはすみんが興奮した様子で聞いてくる。


あまり興味がないアイドルでも、身近な人がこんなことになってたら気にもなるよね。



「…たぶん。」


今回もあまり内容は聞かずに受けちゃった。



「んだよ、それ。」



終始黙って私たちの会話を聞いていた星護は、すごく不服そうな顔をして小声で呟いていた。