たわいもない世間話から…
何も知らないお互いの事を
いっぱい話した。


気づいたら2時間が経過──


楽しいな……裕也君と話すの。


「先輩!!じゃあ、また明日ね~
おやすみ!!」


「うん~おやすみ」


たくさんたくさん話したけれど
拓斗の名前だけは1回も出なかった。


気を使ってくれたのか
名前を出したくなかったのかは分からないけれど…

裕也君が優しい子だというのは
凄く…分かったんだよね。


素直で…はっきりしてて
優しくて…真っ直ぐで──


絶対私になんか勿体無いよ…



「裕也君──か…」


明日も電話くれるかな?
何故だかそんな期待を抱いて
私は眠りについた。