〜???〜


私達は、閉じた扉を唖然として眺めました。



私達は世界No.1の暴走族、舞琉です。

先代である蒼さんに誘われて、この星城学園に転校してきました。

断っても良いと、仰られてましたが、先代直々のお誘いです。断るはずがありません。

そして、転校する日が今日だったわけですが…。

約一名寝坊をした人がおりまして…。

おかげで遅刻です。

なので、今説明を受けてる途中だったのですが…


「蒼さん、今の子は誰ですか?」


怜羅《レイラ》が聞いてくれました。流石は総長です。


それよりも返答が気になりますね。


「ああ、それはな…」


蒼さんが珍しく言葉を濁しています。


それほどまでに重要な人なのでしょうか。ますます気になってきました。


多分、此処にいる皆も同じでしょう。


皆で蒼さんの言葉を待ちます。


彼は口を開いて…、閉じてしまいました。


それほどまでに言いづらいことなのでしょうか。


「実は…この学校に呼んだのは…、とあることをして欲しくて、なんだ。」


…なるほど、お願いがあるので言葉を濁してらっしゃったのですね。


納得がいきました。


でも、お願いとは何なんでしょうか。


気になります。


「お願いって、なんですか?」


今度は遊《ユウ》が聞きました。


そういえば、遊は勘が鋭いのでした。何かを感じたのでしょうか。


「…さっき、入ろうとした奴がいただろう?」


ああ、さっきの人ですね。彼女がどうかしたのでしょうか。


「あいつとは、繁華街を歩いてるときに見つけてな。」


そういえば、私達も蒼さんに拾われたのでした。


彼女はどういう理由で、拾われたのでしょうか。