雨とまざる赤い血、



大きくとばされた体




苦しそうな呼吸音




"だい、じょうぶ、だよ?......にい、ちゃん……ありがと、ね"


"ゆき、大丈夫。絶対助かるから"




悲しそうに少し微笑んで首を振った







"ごめんね……だいすき…"


そう言って目を閉じたゆき


"ゆき…?ゆき!!!しっかりしろ、もうちょっとで救急車くるから!!後ちょっとだから!俺の血でも全部あげるから…お願いだから……"



ピーポーピーポー



救急車のサイレンと雨の音が俺の叫び声を消した