夏の終わり頃。
まだ暑さが残った空気と生暖かい風が吹いていた。
その日俺は人に会う約束をしていた。相手は幼なじみで、後輩を紹介したいんだとか。
会ったことのないその人物がどんな人柄なのか。話を沢山聞かされていたから何となく知っている。
?「おー!幸!!!」
『お。斗亜。久しぶり。』
この男の名前は三浦斗亜。俺の幼なじみだ。そして隣にいるのが恐らく花井律。
髪を金髪に染めていて耳には何個かピアスが着いている。
"不良"そんな言葉が似合うような見た目。
…俺がいっちゃん苦手なタイプ。
三「律。こいつ叶野幸。」
花「は、はじめまして、!三浦先輩からよく話聞いてます!!花井律です!!」
『どうも。叶野幸です。俺も聞いてます。』
思ったよりも怖くなさそうな彼。顔を赤く染めながら深々と頭を下げる。
三「こいつ素直じゃねーけど悪いやつじゃないから仲良くしてやってな?」
花「うっす!!よろしくお願いします!叶野くん?さん??」
『うん。よろしく。えっと、花井…くん?』
これが彼との出会い。