ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました

「ああ、ありがとう。ブランケットもかけてくれたのか」

「お医者様が風邪をひいたらいけませんしね」

 彼の変わらぬ様子にホッとする。

 さっきはきっと半分寝ぼけていたんだろう。

 ブランケットを拾い上げて寝室にしまい、リビングに戻ると、彼はすっきりとした表情をしていた。

「ずいぶん楽になったよ。このところずっと寝不足だったんだ」

「とても気持ちよさそうに寝ていたから、ちゃんと寛いでいるんだなぁって。よかったです」

 彼はフッと顔をほころばす。

「ああ、おかげさまでね。今後仕事は書斎でするようにしよう。ここは眠くなる」

 あははと笑い合いながら、私は胸の高鳴りを隠すのに精一杯だった。

 素知らぬ顔をするのも一苦労だ。

 今、本当は少し震えている。

 

 ピンポーンと、インターホンが鳴った。

 いよいよご両親の登場だ。


「彼女が婚約者の夕月さんだ」

「はじめまして桜子と申します」

 お父様はいきなり怪訝そうに私を見た。

「はじめまして」