ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました

 そのときの目つきに違和感を感じたのは、気のせいじゃなかったのか。

「『あきらめろ』って八代様に言われてたよ。『あの通り、朝井は彼女しか見えていない』ってね」

 美江ちゃんはニヤニヤしながら私のお腹をなでた。

「最後にスイートルームに泊まるなんて、最高だね。とりあえずゆっくりお休み」

「うん」

 慎一郎さんはホテルのスタッフと山本先輩を囲んで話をしているらしい。

 どんな話になるかはわからないが、できれば警察沙汰にはしたくないなと思う。腕を引っ張られただけだから。

 とにかくよかった。お腹はなんともないし、慎一郎さんがいる。

 そう思いながらいつのまにか私は眠りについていた。



 次に目が覚めたときには美江ちゃんはいなくて、その代わりに慎一郎さんがいた。

「気分はどうだ?」

 そっと起き上がると、慎一郎さんは私の背中に枕をあててくれる。

「大丈夫。落ち着いてる」

 彼は私の額に手をあてたり脈をみたり。血圧を測ったりした。