ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました

「最高だ。俺はきょうだいがいないから。特に双子の友達が羨ましくて仕方がなかったんだ。そうか、双子か」

 胎嚢が二つかと言いながら真剣に写真を見ている。

 別れましょうとはとても言えない雰囲気だ。

「しかし、双子でこんな遠くまで旅行なんて危険じゃないか」

「あ、うん。悪阻も落ち着いたから--」

 双子に安定期はないとお医者さまにも言われたんだけれど、今来ないともういつ来れるからわからないと思って無理をしてしまった。

「油断はよくない。まあ俺が来たからには心配ないが」

「あのね、慎一郎さん。子どもは私が育てるから大丈夫よ。会いたいときはちゃんと会わせてあげるし」

 慎一郎さんはギョッとしたように目を見開く。

「なにを言ってるんだ。まさかひとりで育てると思っているならそれはダメだぞ」

「でも、あなたは病院を」

「どうとでもなる」

 彼は改めて私に向き直り、私の両腕を掴む。

「いいか桜子、俺が嫌いとは言わせないぞ? 逃げるなんてもってのほかだ」