ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました

「連絡が取れないのもあるし、体調が悪そうなのが心配でね。桜子は疲れているだけだって言っていたんだが、それならなおさら、旅行なんておかしいし」

 ハッとしたように顔を上げた彼女は「そうですよね。最近ちょっと」と口ごもる。

「やっぱり、なにかあった?」

「実はいろいろとあるんです。この際だから言ってしまいますが」

 聞かされたのは、予想もしなかった話だった。

「うちの看護師が?」

「ええ、桜子の話だと女医さんもいたようです。レストラン、ラウンジ、部屋のルームサービス。桜子への明らかな嫌がらせで」

 桜子がなにも悪くないのは、ほかのスタッフやお客様の証言もあると言う。

 証言などなくてもわかる。このホテルを大事に思っている桜子が客をわざわざ怒らせるわけがない。

「そんなことが続いたのもあるし--」

「まだなにか」

 彼女は言いにくそうに、神妙な顔をしてポツリと言った

「パールのピアスを見つけた。と」

「え? どこでですか?」