ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました

 湯船にじっと浸かり心を落ち着けた。

 明日はまた遅番だから今夜一泊だけの先輩とは顔を合わせずに済む。安心してゆっくり休もう。

 お風呂から上がりミネラルウォーターを取りにキッチンに向かう。

 廊下の突きあたりのドアを開けるとワンルームなので、左がキッチンだけじゃなく、右側のリビングにいる彼も見えた。

 水を飲み、おやすみなさいと言おうとして、先に声をかけられた。

「よかったら君も飲まないか? 明日は早いのか?」

「いえ、遅番です」

「八代からもらった和牛のコンビーフがワインによく合うんだよ」

 テーブルを見れば、ほぐしたコンビーフのほか、おいしそうなチーズが乗ったお皿がある。

「じゃあ、少しだけ」

 慎一郎さんが座っていた隣に腰を下ろした。

 彼はうれしそうな笑みを浮かべて立ち上がり、私のためのグラスを用意してくれる。

「過去最高においしいコンビーフだ。食べてみて」

 期待の目を向けられながらひと口。

「ん、脂がしつこくなくて本当においしい」

「だろ?」