ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました


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 なんなのよ。もう。

 すっかり嫌われたかと思っていたのに、勘違いだったのかな。ちゃんと話をしていれば違ったのかも。

 スマホを届けたあの日、慎一郎さんは夕方の六時には帰ってきた。

 ちょうど餃子の餡を作ったところだった。

 餡は三種類。ニンニクとニラたっぷりのスタミナ餃子に、キーマカレーとチーズを混ぜたカレー餃子。もうひとつはエビとニラ鶏ひき肉で作ったサッパリ水餃子。

『あとは包むだけですから』

 彼は興味深そうに『俺も手伝うよ』と言って、シャワーを浴びてからやる気満々でキッチンに来て、私と一緒に皮包みをした。

 冷蔵庫から取り出した缶ビールを飲みながら、私が包む手順を観察しただけで、彼は均等で綺麗なヒダの餃子を包んだ。

『私より上手じゃないですか』

 外科医は器用だと聞いたことがある。

 彼は『そんなことないよ』と謙遜したけれど、とても初めてとは思えない綺麗な仕上がりで、さすがだと感心したりした。

 私はなにしろ忙しい日々を乗り越えて開放感に溢れていたし、彼はとても難しい手術を成功させホッとしたところだったようだ。食事の後は対戦ゲームで盛り上がり缶ビールを次々と開けて、笑い合った。