ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました


 二月は日が短い。掃除洗濯をしている間に時は過ぎ、早くも夜の帷が落ちた。

 忙しく動いたせいかおなかがペコペコだ。
 少し早いが夕食にする。

 包みから土鍋を取り出して蓋を開けると。
「おお」っと、思わず声が出た。

 大根にゆで卵、糸こんにゃくにちくわなどなど。湯気が立つほかほかのおでんは、見た目にもおいしそうだ。

 自分で食べる分だけを取り出してお鍋を戻し、早速いただく。

「んーおいしい」

 味の沁みた大根に、柚子コショウがよく合う。


 食べ始めて間もなく、玄関で音がした。

 慎一郎さん?

 廊下からの扉を開けた彼が、微笑みを浮かべて入ってくる。

「お帰りなさい」

「ただいま。おでんか、いいね」

 湯気が立ち上るおでんを見てにっこりと笑顔になった。

「用意します?」

「お願いしようかな。シャワーを浴びてくる」

 せっかくなので土鍋ごと温めてダイニングテーブルにドンと置く。
 作り置きの残り物と、付け合わせのぬか漬け。きのこの混ぜご飯に錦糸卵を乗せて、仕上げに刻み海苔をぱらぱらとかける。