ひとまず持っていた荷物を片付けて、キッチンへ向かう。
冷蔵庫に詰め込んでおいた作り置きがほとんどなくなっている。慎一郎さんはちゃんと食べているようだ。
残っているものは今日でいったん平らげて、また作り置きをしておこう。
今日は冷えるし、夕食はおでんにしようと思う。
具材を軽く煮た土鍋を、新聞紙とバスタオルで包んで放置という母直伝の作り方。放置してる間にほかの家事もできるのもいい。
慎一郎さんは何時に帰ってくるのか。予定はまったくわからない。
夕食も朝食も待たなくていいと言っていた。
待っていると思うと負担になるという理由も、遠慮ではないだろう。
彼は干渉されるのが嫌なんだと思う。なにしろS系男子だから。
そうなった理由のひとつは、環境にあるのかもしれない。
ご両親を前にして私も肌で感じた。
おふたりは慎一郎さんの結婚相手だけでなく、彼の全てが気になって仕方がないようだったから、彼には負担なのかも。
だから私は気にしないで、自分のペースを貫くつもりだ。



