「あらたセンセー!」 ふいに甲高い女の子の声が先生を呼ぶ。 「おー、今行く」 そういって先生は 私の頭から手を離した。 先生は私以外にも何人かの生徒を掛け持ちして教えている。 帝搭塾では、私達生徒が解らないところがある時、先生を呼んで教えてもらう、といった授業のかたちをとっている。