~♪ ふいに少女の持つケータイから着信音が鳴った。 おそらく、母親からだろう。 俺は少女の頭から手を離し、立ち去ろうとした。 だが、俺の手が離れたときの彼女の瞳は、驚くほどに悲しそうだった。 なんだか、そのまま立ち去ってしまうのは躊躇われて、俺は彼女の方に振り向き、言った。