母と塾の受付らしき男性の声が 暖かな室内に響く。 「…では、受験に向けての 最後の追い込みということで よろしいんですよね?」 男性が母に訊ねる。 「はい、そうです。 この子化学が あまり得意ではなくて… そのほかはそれほど 悪くはないんですけど」