あくる日、近宮先輩に連れられて、私は小学校まで暮らしていた故郷の町を訪れていた。

 私が病院にいる間に、私のことは調べた、ということらしい。

 アスファルトの地面にうっすらと雪が積もっている。

 靴でそんな薄い雪の膜を踏みしめる感覚が、なんだか私には懐かしかった。