「うん……入力ミスして、気づかずにそのままデータ抽出してたらシステムの一部に不具合が出ちゃって。課長はかなり怒ってたし、今日は一日中、色んなところに謝りっぱなし」
「それで顛末書?」
「うん、情けないでしょ」
「部長室入る前は顔色悪かったし、また泣くのかと思ったよ。……高松さんは先に出てくるしな」
今井から高松の名前が出て来て驚いた。
「高松さん、知ってるの?」
「親しくはない。仕事で少しだけね」
そっか、と何でもなさそうに答えたが、今井に好きな人が高松だったとは知られたくないと思った。
「あ、ねえ今井さん」
急に藍香の顔が明るくなる。
「それで顛末書?」
「うん、情けないでしょ」
「部長室入る前は顔色悪かったし、また泣くのかと思ったよ。……高松さんは先に出てくるしな」
今井から高松の名前が出て来て驚いた。
「高松さん、知ってるの?」
「親しくはない。仕事で少しだけね」
そっか、と何でもなさそうに答えたが、今井に好きな人が高松だったとは知られたくないと思った。
「あ、ねえ今井さん」
急に藍香の顔が明るくなる。