禁じられた恋はその胸にあふれだす

それからしばらくして、私が事件を不起訴にした事で、栞さんは留置所から出て来た。

極度の疲労感を負っていたらしい。

身心困憊、重度のうつ状態にあったと言う。


「一花。栞との離婚、少し待ってくれないか。」

嫌だと言えなかった。

これも運命だと思った。

「今の栞を置いて家を出て行くなんて、できないんだ。」

「うん。」

それしか言えなかった。


でも相変わらず、悠真君は私の元へ週末、通って来てくれる。

「栞さんの具合どう?」

「寝てばかりいるよ。家事も俺がやっている。」

栞さんの事を思うと、胸が痛む。

彼女をそこまで追い詰めたのは、私だ。

「一花。自分を責めるな。」

「だって……」

「悪いのは俺だ。自分に嘘をついて栞を結婚した俺なんだ。」

結婚って、嘘ついてする物?