「他にもお客様はいらしゃるけれど、コルモロン様ほどではないし……でもまぁ、焦らずにいきましょう」

 冒険なんて、しなくていい。細く長く、地味にコツコツと。

 それが、シュエットの目指すフクロウ百貨店の在り方なのだ。

 店内のフクロウたちが、口々に「ホゥ」と鳴く。まるで、シュエットを応援しているみたいに。

 心優しいフクロウたちに「ありがとう」と答えて、シュエットはランプの明かりを消した。

「みんな、おやすみ。また明日ね」

 手を振って店を後にするシュエットに、フクロウたちは「ホゥホゥ」とこたえる。

 出勤してきた時の逆をたどるように、シュエットは扉を施錠して、ゆっくりと階段を上っていった。