シュエットの占いは、よく当たった。

 夕ご飯のメニューとか、来年ツバメはどこに巣を作るのかとか、子どもらしい無邪気な内容だ。

 王子様と結婚するのが夢であるグリーヴの願いを、シュエットは快く引き受けた。

 だけど、何度占ってもグリーヴは王子様と結婚できるという結果にならなかった。

 最初は微笑ましく見守っていたジャキャスもだんだん苛立っていき、「じゃあ一体、誰が王子と結婚できるのか占え!」となったのだ。

 その結果、相手はシュエットだと出た。

 子どものお遊びだ。真に受けるのはおかしい。

 だけど、レヴィ家は占星術に長けていた一族。笑い話にされなかった。

 ジャキャスは、検証することにしたらしい。

 シーニュは渋ったが、わがままな姉に逆らうと面倒になることはわかっている。

 了承するしか、なかった。