(そんなに早くこの時間を終わらせたいの……?)

 そうじゃない。

 きっと、エリオットはそういうつもりじゃないけれど、シュエットは穿った見方しかできなくなっていた。

 これから自分がしようとしていることを正当化するための、自己防衛でもしているのだろう。

 だからつい、意地悪な言葉が口をついて出る。

「いい。また、いなくなられたら困るもの」

「うっ、それは……」

 シュエットの意地悪な言葉に、エリオットは押し黙った。

 わかりやすくションボリして、シュエットの様子を窺うようにそっと見てくる。

 せっかくの美貌がもったいない。

 だけど、こんな顔をしていても、シュエットはエリオットが好きだった。