おそらく発信源はカナールだ。

 あの口の軽い弟分が、いつもの調子で触れ回ったに違いないと、シュエットは踏んでいる。

 来店したのは、お堅いシュエットを射止めたイケメンを見に来た人、イケメンを拝みたくて来た人、純粋にフクロウ目当てで来た人。

 割合としては、二・五・三といったところだろうか。

 つまり、エリオット目当ての客で溢れかえっていたのである。

 おかげで予定していた人数を遥かに超える数の客が来てしまい、急遽入れ替え制にした。

 だが、それでもうまく案内しきれなくて、最終的には予約制になってしまったのである。

 もういっそ、エリオット目当ての客とフクロウ目当ての客を選別してしまおうか、とまで考えた。

 だけど、エリオット目当てでやってきて、フクロウと戯れるうちに「飼ってみようかな」なんて気持ちになっていた人も見かけたので、むげにはできない。