デートのお誘い以外の、なにものでもない。

 しかし、それを弟のように思われているとはいえ、他人の自分が指摘するべきなのだろうか。

 結局カナールは、彼女の妹たちに丸投げすることに決め、今日も流した。

「完全な悪口でもねぇから、気にすんな。んじゃ、そろそろ行くわ」

 カナールが帰ると、店は再び静かになった。