「今のところ、シュエットを任せられるのはピヴェール様をおいて他はないと思いますわ。彼ほどの魔力をお持ちの方ならば、シュエットの問題も解決できるはずですもの」

 窓の外ではポツリ、ポツリと雨が降り始めていた。

 次第に激しさを増す雨が予兆でありませんようにと願いながら、パングワンは祈るように妻を抱き寄せた。