「あの禁書が、そんなに危険なものだったとは、知りませんでした」
「未婚の王族がそばにいなければ発動することもないからね。今のところ、僕以外には無害だよ」
「いや、けど、まさか今発動することないじゃないですか。ひと月後には引っ越しなんですよ⁉︎ 猫の手も借りたいほどだっていうのに、あんたがいないとかあり得ないですから。どうにかなんないんですか? その……シュエット様? でしたっけ? 離れられないのは仕方ないとしても、一緒に来てもらえばいいじゃないですか」
(ついでにシュエットにも手伝ってもらいたい、と)
メナートの思惑など、手に取るようにわかる。
だが、エリオットは仕事をしたくない。というより、できないのだ。
「未婚の王族がそばにいなければ発動することもないからね。今のところ、僕以外には無害だよ」
「いや、けど、まさか今発動することないじゃないですか。ひと月後には引っ越しなんですよ⁉︎ 猫の手も借りたいほどだっていうのに、あんたがいないとかあり得ないですから。どうにかなんないんですか? その……シュエット様? でしたっけ? 離れられないのは仕方ないとしても、一緒に来てもらえばいいじゃないですか」
(ついでにシュエットにも手伝ってもらいたい、と)
メナートの思惑など、手に取るようにわかる。
だが、エリオットは仕事をしたくない。というより、できないのだ。