(こうなったら……)

 シュエットの姉魂に火がついた。

 私がどうにかしてあげないと、と持ち前の世話好きを発揮した彼女は、エリオットを安心させるように穏やかに微笑みかけた。

「大丈夫よ、エリオット。私、じっとしているから。終わったら、買い物に行きましょう。だってあなたはここで暮らすのだもの。買い揃えないといけないものが、たくさんあるわ」

 そう言えば、エリオットの目にわずかながらのやる気が戻ってきたようだった。

 引っ込めていた手を服でゴシゴシと乱雑に拭って、エリオットはおずおずと、まるで初めて見る生き物を触るかのように、ゆっくりそろりと触れてくる。