「あなた、誰っ? エリオットが入れたのっ⁈」

 シュエットが、咎めるようにエリオットを睨む。

「入れてない!」

 エリオットはそんな彼女にブンブンと首を横に振りながら、手に持ったスポンジを掲げて掃除中であったことを訴えた。

 そして、迂闊にも着替え途中であったシュエットのあられもない姿を目の当たりにして、彼らしくもない素早い動きで顔を背けた。

「しゅしゅしゅシュエット! じょ、女性がそんな格好で出てきちゃ駄目だ!」

「そんな格好って……ちょっとボタンが開いているだけじゃないですか」