シュエットは悩んだ。

 モリフクロウの件もブレスレットの件も、エリオットが説明してくれるという。

 不思議に思っていた二つが同時に解決するなら、と彼女はエリオットを快く部屋に招き入れようとして──はたと気がついた。

 ゆうべ、帰宅した時の部屋の惨状。

 まるで物盗りが入ったのではないかというようなありさまだったのだ。

 キッチンのシンクには、朝使った皿とカップが洗ってもらうのを今か今かと首を長くしていたし、リビングは、脱ぎ散らかした服が散乱し、そこかしこに読み途中の本が積み上げられている。

 寝室も同じような状況で、シュエットはそれらを見て見ぬふりをするためにベランダに出ていたと言っても過言ではない。