私は、気持ちを落ち着かせるために少し早めに家を出て自転車を押しながら橋まで歩いた。 歩くと橋まで30分ほどかかる。 それでも早く感じたくらいだった。 私がついた頃には、伊原は既に橋の上にいた。 「お待たせ…」 「あぁ」 「車、今日はあんまり走ってないね」 「だな」 ぎこちない会話が続く。 いつ本題に入ろうか、それだけが頭の中でいっぱいになっていたけどーーー。 なかなか言い出せず、無理やり間を埋める会話ばかりしてしまう。