伊原は立ち上がり、机に手を掛けた。 その表情は、嬉しそうなわけでもなく悲しそうでもなく無に近い表情だった。 もう、私への全ての感情もひと言かける言葉もなくなってしまったの? この席からきっと全てが始まった。 大袈裟なんかじゃない。 全てはこの場所からだった。 物理的な距離も離れてしまったらもう何も戻らない気がした。