すると私の視線を感じたのか伊原と目があった。 今まで伊原といてもなかった緊張と不安が込み上げる。 「古澤、ごめん」 なんか言った?花火の音で聞こえない。 「なんか言ったー?!」 大きい声で聞き返したけど、伊原は何かを呟いてまた花火を見上げた。 その日以降、伊原は私に連絡をしてくることも話しかけることもなかった。