田舎ではずっと、強気で生きてきた。

強がっていなければ、心を守りきれない気がしていたから。

毅然とした一匹狼を気取り続けていたのだ。

だけど、レイくんとルームシェアをしたことで、彼の優しさに触れ、ただ一方的に頼るだけでなく、自分に出来ることならしてあげたいと思った。  

誰かに対してそんな風に思えたのも、初めてのことだと思う。

なるべく早くに別の部屋を見つけるまで、かりそめの同居という話だったけれど…もう少し、今の生活を続けられたらいいのに。

そんな風に思うなんて、レイくんにとっては迷惑だろうか…?