私は、求人誌の気になる仕事にマルをつけておいた。

レイくんはパラパラと求人誌を捲っていたが、ふとその手が止まり、表情も曇る。

「どうしたの?」

私が尋ねると

「アキラさん。さっき、急いで仕事見つけるって言ったけど…夜の仕事を考えてるの?」

そう問われ、思わず焦ってしまう。

ナイトワークのところにも、いくつかマルをつけていたから…。

「それは…どうしても他に見つからなかったら、と思って」

「心配だな…悪質な店かもしれないし」

「大丈夫よ。レイくんには絶対に迷惑かけたりしないから、心配しないで」

そう言って笑ったが

「正直、今もう心配なんだ…」