「はい。アメちゃん。これあげる」
「なんだこれは?」

「カンロアメって言うんだよ。アメちゃんにはちょーっと小さすぎる気もするけど、甘くて美味しいんだから!」
「なるほど……食べ物か……ちょうどしばらく何も食べていなかったところだ。ありがたくいただこう……‼︎⁉︎」

 アメちゃんは私の小さな手のひらから一粒のカンロアメを、器用に口先で受け取ると、そのまま口を空に向かって上げてから開き、口の中にカンロアメを落とした。
 その瞬間、驚いた顔をしたのを私は見逃さなかったね。

「なんだこれは⁉︎ 大変美味だ! 口の中に甘さが広がって‼︎」
「そうでしょう、そうでしょう。なんてったって、とっておきだからね。貴重な一粒を印としてあげたんだから」

「なるほど……よほど貴重なものなのだな……今まで多くの供物を受け取ってきたが、これより美味いものはなかった。ならば、我もそれ相応の行動で報いろう。ブレイブという者の手助けをするのが汝の目的だと言ったな! 我はそれに同行しようぞ!」