スクールアイドル防衛隊〜通行人A子と弱虫王子〜

 私(わたし)はその答(こた)えに軽(かる)く頷(うなず)く。

「あとは映画部(えいがぶ)もありましたよね。そこら辺(へん)の部活(ぶかつ)はカメラを扱(あつか)い慣(な)れてると思(おも)います。」

「たしかに・・・。」

 花園(はなぞの)学園(がくえん)は生徒(せいと)が多(おお)い分(ぶん)部活(ぶかつ)も多(おお)いらしいんだ。

 そして部活(ぶかつ)だけじゃなくて同好会(どうこうかい)もある。

 部活(ぶかつ)が5人、同好会(どうこうかい)は3人(にん)居(い)れば作(つく)れるんだって、先生(せんせい)が最初(さいしよ)に説明(せつめい)していた。

 あと、委員会(いいんかい)入(はい)ってる人(ひと)以外(いがい)全員(ぜんいん)参加(さんか)なんだって。

 一学期(いちがつき)中(なか)に決(き)めないといけないんだ。

 私(わたし)は生徒会(せいとかい)に入(はい)る気(き)だったからあまり考(かんが)えてなかったんだけど・・・。

 花菱(はなびし)先輩(せんぱい)は気(き)づかなかった、みたいな顔(かお)をしている。

「じゃあ犯人(はんにん)は写真部(しやしんぶ)のやつ・・・?」

「まだ決(き)まったわけじゃないですけど、確率(かくりつ)は高(たか)いかと。」

「そっか・・・。」

 花菱(はなびし)先輩(せんぱい)は思(おも)い詰(つ)めたような表情(ひようじよう)をしている。

 先輩(せんぱい)としては、なんとも言(い)えない心境(しんきよう)なのかな、多分(たぶん)。

 ストーカーが見(み)つかるのは望(のぞ)む所(ところ)なんだろうけど、この先輩(せんぱい)は怒(おこ)るのとか苦手(にがて)そうだ。

 見(み)つかったら見(み)つかったで困(こま)ってしまいそうなんだよね。

 ペラッとなんとなく写真(しやしん)をめくってみる。

 そして、ある写真(しやしん)が目(め)に入(はい)る。

 多分(たぶん)50m走(そう)が終(お)わって汗(あせ)を拭(ぬぐ)う花菱(はなびし)先輩(せんぱい)の姿(すがた)。

 それを学校(がっこう)内(ない)から撮(と)った写真(しやしん)なんだと思(おも)う。

 ・・・1つ、気(き)がついた。

 これ・・・撮(と)った場所(ばしよ)、もしかしたら分(わ)かるかもしれない!
 
「あの・・・。」

 花菱(はなびし)先輩(せんぱい)に声(こえ)を掛(か)ければ、彼(かへ)はハッとした様子(ようす)で私(わたし)を見(み)る。

「なに?」

「これ、この写真(しやしん)・・・角度(かくど)とかから、どの部屋(へや)から撮(と)ったか分(わ)からないですかね?」

 花菱(はなびし)先輩(せんぱい)はハッとしたように目(め)を見開(みひら)いた。

 それから写真(しやしん)をしばらく凝視(ぎようし)する。

 その目(め)が青(あお)く知的(ちてき)にきらめいて、初(はじ)めて見(み)る表情(ひようじよう)にドキリとする。

 そんな気持(きも)ちを隠(かく)すように、私(わたし)は花菱(はなびし)先輩(せんぱい)に声(こえ)を掛(か)けた。

「あの、画用紙(がようし)とペン、30センチ定規(じょうぎ)、分度器(ぶんどき)、あと・・・はさみを貰(もら)えますか?」

「ん、分(わ)かった!」

 花菱(はなびし)先輩(せんぱい)は頷(うなず)いて、その道具達(どうぐたち)を探(さが)し始(はじ)めた。