消えた未来の片隅で


「莉蘊!卒業おめでとう!」

ドアを開けると愛莉咲たち三人と中村さんが笑顔で迎えてくれた。

病室もほんの少し装飾されている。

先生の方を振り向くとほんのり笑みを浮かべて「おめでとう」と言ってくれた。

「おいおい、泣くなよー」
加奈に笑い混じりに言われて涙が出ていることに初めて気づいた。

「だって…」

ーーだって...嬉しくて...。

三人は私に駆け寄って抱きしめてくれた。

「ありがとう」

「お礼なら中村さんに言って」
「提案してくれたの中村さんだから」

「中村さんもありがとうございます」

「いえいえ。そんな大したことしてないよ。莉蘊ちゃんが喜んでくれてよかった」

中村さんは両手でグーっとして見せた。

私も中村さんに答えてグーっと差し出した。