消えた未来の片隅で


「一応言っておきますけど、好きでやってたわけじゃないですからね!」

「じゃあなんで?」

「だって、落ち着くんですもん。何にも考えなくて済むって言うか…」

「なんだそれ」とクスッと笑う先生。

「あの頃はいろいろと不安だったので」

家族がだんだん崩れていく。
ホロホロと石ころたちが崖を伝っていく音を敏感に捉えていた。
だから無意識に青い線を選んだのかも。

私に生きている意味なんてあるのだろうか。
未だにその疑問は完全には消えない。

記憶の中の首を締め付けられるような苦しさが一瞬蘇ってフラついた。