消えた未来の片隅で

「あーりーさっ、点滴が絡まっちゃうよ」

希が私に引っ付いて離れない愛莉咲に注意をする。

「ほら!こっち手伝って!」

持ってきてくれたお花を棚に広げて愛莉咲にこっちこっち!と手で促す。

愛莉咲が面倒くさそうに希を手伝いに私のそばを離れると一気に視界が開けた。

「あれ?加奈は?」

「後で来るって」
「なんか用事があるって言ってた!」

「そうなんだ...」