広がっていく熱が思考をのろけさせる。

体温が上がったせいか眠たくなってきた。
眠たいはずなのに目を閉じることはできない。

血圧計に包まれた私の腕にゆっくりと圧力がかかっていく。

キューっと締め付けられていく。

締め付けられた部分から自分の鼓動を感じる。

速い。

一定のテンポを刻みながら強く波打つ心臓。

今日も生きていることを一生懸命主張している。

その暖かくどこか熱を帯びた鼓動に幸せを感じた。