星と月のセレナーデ






何度目かのチャイムが鳴り響く
今は 12:00

お腹も丁度減ってくる



この学校には食堂も購買も完備されているけれど



どこも争奪戦ということを初日で学んでからは
〝 いつもの場所 〟と私たちが呼んでいる中庭で
お弁当を持ち寄って食べることにしてる




「 今日は風が強いね 」



ボックス席のようになっているベンチに腰掛けて
お弁当を広げる志帆は

髪の毛が風に靡くたびに眉間に皺を寄せている



『 春一番の風だって〜 』



ニュースでやってた!と告げれば
驚いた表情を浮かべる