「 あとで連絡して 」
「 そのうちね 」
この合宿で親密な関係になったのだろう
志帆と聖は私達の居た広間から少し離れた場所で
なにやらスマホを取り出し
コソコソと顔を近付けては話をしている
「 星南? 」
『 はい? 』
「 これは邪魔したらダメ!!そっと部屋戻ろうッ! 」
抜き足差し足忍び足を使って
自分たちの泊まる部屋 蒼玉の間に向かった
宿で起きてるのは私たちだけのようで
シーンと静かな廊下に所々電気が消えて真っ暗な所に
非常口の光だけが薄暗く見える
「 めっちゃ怖い 」
『 大丈夫大丈夫 』
意外と友香はビビりらしく
歩いてた足取りがどんどんと遅くなる
自動販売機の場所を横切り
あと少しで蒼玉の間に着くという時のこと