少し前まで綺麗な桜を咲かせていたこの木も
花びらは既に散っていて
道路の脇にかき集められている
風が吹けば
ひらひらと宙を舞う花びらを追いかけるように
志帆と友香と待ち合わせてる交差点へと向かう
「 ...星南 」
「 げ...あんた何その荷物... 」
私のパンパンに入ったリュックサックをみて
苦笑いを浮かべる
「 何泊するつもり...? 」
『 1泊2日ですけどッ 』
「 何その大荷物 家出したの? 」
2人の荷物と私の荷物の大きさに
「 #家出少女 」じゃんか〜!と友香は大爆笑
それを見た通行人もつられて笑い始める
「 こんなに沢山何入ってんの? 」
歩きながら私の荷物を気にする志帆に
腕にぶら下げたバックをガバッとあける
『 お菓子とか〜飲み物とか〜? 』
「 それだけでこんなパンパンにならないから! 」
そう言ってバックを漁りながら
いつもの通学路を歩く。
