窓を眺めてた志帆が
なにか面白そうに指を指す



「 友香めっちゃ顔緩んでる 」

『 ホントだッ 早く付き合えばいいのに 』

「 今年の夏までには付き合ってそう 」

『 花火大会の時とかね 』



自分たちのことのように友香と葵の背中を見ながら
恋愛トークが盛り上がる

私たちの視線に気がついたのか
くるりと振り返って葵の腕を引っ張って
私たちに大きく手を振るから

私達も笑いながら手を振り返す



「 あ〜笑った笑った 」

『 あの距離でなんで気がつくのッ 』



私たちしか残ってない教室に
笑い声が響く



「 麻里さんのお店でも行く? 」

『 え!行く〜ッ! 』