星と月のセレナーデ






並んでる机を横切ろうとすれば
少し上下に揺れる影が目の端に見えた



『 ……なにもみてない。 』



ほら、なんかよく言うじゃん?
目の端に映ったらそれは幽霊だとかなんか

確実に条件は揃ってる
黄昏時 教室 目の端に映る人影


ただ気になる……


恐る恐る近付けば



『 ……界人? 』



私の呼び掛けにピクリとも反応しない彼
かなり熟睡してるみたい。

私も帰りたいけど
このまま放置するのもなんだか気が引ける

少しずつ彼に近寄って肩に手をかけようと
手を伸ばす



「 誰だ。 」